タイのあれこれ

と、フィリピンのあれこれも

いざ、引っ越し

 

ということで、バギオでできることは一通り終わり、いよいよ新たな場所へ引っ越しすることになりました。目的地は、パラワン島のサバンという町です。バギオを金曜日のお昼前に出発しました。引っ越しの荷物はこんな感じです。

1時間くらい走って山道を無事に下り、その後はマニラまでほぼ平坦な道です。12月なのに田植えをしたばかりの田んぼがあってちょっとびっくりしました。

高速道路は現在、パンガシナンのロサリオという町まで開通しており、そこが一番北のインターチェンジですので、そこから高速道路に乗ります。この一番北の部分の高速道路は日本でいうETCのような、料金を自動で支払う登録がしていない車は走れないことになっています。マニラからバギオに来る時に、往復分の高速料金をチャージしていたので、速く走れませんが高速を使いました。まだそれほど交通量は多くなく、最低速度以下で走っても邪魔にならないくらいガラガラでした。走り始めて3時間くらいは、TPLEX(TARLAC–PANGASINAN–LA UNION EXPRESSWAY)という供用区間なのですが、この区間はいわゆるサービスエリアのようなものはなく、20~30kmごとに、路肩がちょっと広くなっただけの休憩場所があります。最初のうちは、すべての休憩場所で5分から10分車を停めて、ボンネットを開けて、エンジンを休めながら走りました。その次のSCLEX(SUBIC–CLARK–TARLAC EXPRESSWAY)という区間に入ると、ガソリンスタンドを中心としてレストランやショッピングモールのようなものが併設されたサービスエリアのような施設があります。そこで、給油したり、空気圧を測ったり、ご飯を食べたりしながら45分から1時間ごとに車を休ませて走りました。最後の区間は、NLEX(NORTH LUZON EXPRESSWAY)ですが、マニラに近づくにつれて交通量も多くなり、自家用車も増えていきました。高速道路は、マニラ首都圏を走るSKYWAYという東京のの首都高のような高速道路に直結しているため、そのままマニラ中心部まで高速を降りずに行けますが、私たちはその手前で一般道に下り、カロオーカンにある友人の家に泊めてもらいました。暗くなる前に着きたかったのですが、高速を下りたあたりで日没となり、ごみごみして穴ぼこだらけの下道をヘッドライトを付けて走ることになりました。これはこれでいい経験になりましたが、まあ道は悪いですね。巡航速度で走ることはまず難しく、ノロノロとバイクやトライシクルを追い越しながら(時には追い越されながら)走る感じです。目的地に着いたのは夜の9時ごろでした。

エアコンの効いた部屋で一泊させてもらい、心身リフレッシュした状態で、翌土曜日の午前中に、フェリーが出る港を目指して出発しました。私たちが乗るのは、アチェンサという会社が運行しているフェリーです。この会社は、マニラ⇔コロン、エルニド、リミナンコンの航路を運航しています。マニラからパラワンに向かうフェリーは、2GOという別の大きな会社がマニラ⇔プエルトプリンセサで運行しており、貨物や旅客の多くはそちらをを利用しているようです。マニラ⇔コロンは外国人の利用者もちらほらいましたが、私たちが乗ったマニラ⇔エルニド直行の航路はほぼ地元の人向けでした。その分、値段は安いですし、車を持ち込むのに細かい規則がなく、車のサイズを測るだけで、あとはそのまま乗り付けた状態で運んでもらえるので、引っ越しに使うにはうってつけでした。

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なんともぼろい船。載せた車も私の小さな車を入れて5台だけでした。12月のハイシーズンでもこんなもんなんですね。乗客用のベットも半分くらいしか埋まっていませんでした。

チケットには、土曜日夜11時30分出航、到着は月曜日午後8時となっていましたが、午前8時の間違いだったと思います。船は月曜日の午前6時ごろには到着しました。ざっと30時間の船旅でしたが、良く寝た旅でした。土曜日の夜はぐっすり眠れ、日曜日の午前中もウトウトと寝てしまい、思ったより引っ越しと長距離運転で疲れていたようです。

驚いたのは、日曜日の朝食、昼食、夕食と食事が出たことです。

朝食

昼食

夕食

本当にシンプルな食事で、特に最初の食事は、普段から少しのおかずでご飯を食べるのは苦にならない私も、おかずとご飯のペース配分に悩むご飯でした(笑)それでも、一日3回ご飯が食べられて、しかも肉がおかずですから、それほど質素というわけではないんでしょうね。誰も文句を言う人はいませんでした。パラワンに来てから2週間後くらいに食堂で見た光景なのですが、普通の人はご飯とおかず1つ、少し余裕のある人はおかず2つ頼むスタイルの食事の時に、3人家族がご飯3つとおかず1つを注文して、一つのおかずをお母さんと子供二人で分け合って食べていました。やはりパラワンは貧しい地域なのだと思います。
と、話は本題に戻って、船が到着した朝6時ごろには、港の係官などが到着しておらず、下船後の手続きができないため、8時ごろまで船内で足止めとなりました。その後、船を下りて、港にある小さな事務所で、港の使用料と、税金なのか手数料なのかよくわからない支払いを済ませ、9時ごろにエルニドを出発しました。

エルニドは、思っていたよりもずっと小さな町でした。外国人がいっぱいいるリゾート地というイメージがありましたが、中心部におしゃれな喫茶店やゲストハウスが並んでいましたが、あとは普通のフィリピンの片田舎という感じでした。タイのリゾート地とはちょっと違う、不思議な雰囲気でした。今回は引っ越しの途中でしたので長居はできませんでしたが、1週間くらいの休暇を過ごすには良さそうな感じでした。

エルニドからサバンまでは、約270kmあります。タイタイくらいまでは細い道が続きますが、そこからは2車線とか4車線のものすごく広い道ができていました。すれ違う車はほとんどなく、ひたすら田舎道を走ります。マニラの下道とは比べ物にならないくらい道が整備されています。ただ、コンクリート舗装の部分も多く、アスファルトの道のように快適な走りとは言えませんが、軽トラでも十分にドライブを楽しめる道でした。バギオやバンコクでは見られない独特の形の山と、時々見える美しい海とのコントラストは素晴らしいです。そして、とにかく土地が広くて未開と思われる土地がまだまだ残っています。途中、町らしい町はロハスだけで、あとは集落が時々あるという感じでした。途中でお昼を食べましたが、なかなかいいところが見つからず(調べていなかっただけですが)、夕方4時前に、ようやくお鍋が並んでいる食堂を見つけ、ご飯を食べました。

サバンに着いたのは、夕方6時ごろでした。金曜日のお昼前にバギオを出発して、目的に着いたのは月曜日の夕方ですから、ほぼ3日半かかった引っ越しでした。改めて、遠いところにきたなぁと感じました。さて、ココには何年くらい住めるかなぁ。うまく土地になじめるかなぁ。充実した50代を過ごせるかなぁ。病気とかしないで元気に暮らせるかなぁ。キャリアハイを過ぎたなと自覚するプロスポーツ選手ってこんな感覚なのかなぁ、などと、素朴な疑問がないわけではないのですが、ま、何とかなるでしょう(笑)幸いなことに、ココは私が話せる言葉のエリアなので、現地の人が話していることもほぼ分かるという、これまで暮らしてきたところではなかったアドバンテージがありますので、それを最大限に活用して楽しく暮らしていきたいなと思っています。

 

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