タイのあれこれ

と、フィリピンのあれこれも

南ミンダナオ旅行 (5)

 

ムランに住む友人の実家を案内してもらいました。道は、途中から未舗装の砂利道になり、10分くらい走ったところにありました。家と言えば家ですが、私の感覚で言えば、ほぼ小屋という感じの、シンプルな家でした。ニワトリと猫に囲まれて生活している、ザ・田舎の家に、お母さんが一人で住んでいました。すぐ近くに、親戚が住んでいる家がありましたが、田んぼの中にポツンと離れている家が2軒あるだけで、町から遠く離れた場所でした。きっと、昔からここに住んでいて、その場所から離れたくないんでしょうね。。。

家の前の景色

さらにそこから車で進んでいくと、なんと、作りかけ!?の空港が出現。

砂利道を横切るように、一本の滑走路がドーンとありました。滑走路と、人がいるのかどうかわからないようなちょっとした事務所のような建物だけがある空港です。そのほかの施設は全く見当たりません。調べてみたら、農産物の輸送をサポートする目的で作られたそうですが、???という感じです。じゃ、倉庫とか、トラックが着ける駐車場とかは、何処?駐機場は?全長1200mの滑走路って、貨物機は無理じゃない?農産物輸送なのに、小型機専用?日本でも、不要な公共事業について話題に上がることがありますが、途上国に行くと、その規模がハンパありません。多分、地元出身の政治家が強引に誘致して、自分か親戚の農地を高く買ってもらって、売れたらはいおしまい、っていう感じなのでは、と、勝手に想像してしまいました。

友人に聞いたら、この前ここでドラッグカーのレースがあって、そのイベントで出店したよと笑って言ってました(笑)

帰りは、キダパワンまで送ってもらいました。途中の道ではポメロを売る店がたくさん出ていました。

グレープフルーツの親戚みたいな柑橘類の果物です。見た目はあまりよくありませんが、甘くて美味です。皮がしなびたような小さな実のものも甘みが強く、みずみずしくてほろ苦いグレープフルーツとはまた違ったおいしさです。フィリピン全土で見かけるフルーツで、ダバオが名産地とされていますが、売られているものの多くはこのあたりで生産されているようです。

キダパワンからは、ダバオまで直行のバスが出ています。バスターミナルに着いた時は、3台のダバオ行のバスが停まっていました。トイレ付きのノンストップバスと、それと同じくらいきれいなエアコンバスと、それと比べるとやや年季の入ったノンエアコンバスでした。どのバスも空席があり、その時お客さんは私たちだけだったので、どのバスに乗るか選ぶことができました。ノンストップバスとエアコンバスは、ダバオエリアでは有名なバス会社が運行するバスで、車掌さんに値段を尋ねると、260ペソとのことでした。夕方で涼しくなってきていたのでノンエアコンのバスでもいいなと思い、客引きの人に値段を尋ねると、やはり260ペソとのことでした。それだったら、きれいなバスに乗ろうかなと思いましたが、その雰囲気を察したらしく、「今ならスペシャルプロモーションで210ペソでいいよ」と笑顔で言ってくれました。まさか、バスの料金も値切れるの?外国人が珍しかったからかな?とりあえずそのバスに乗り込み、発車した後チケットを売りに回ってきた車掌さんにその話をしたら、嫌な顔一つせずにその値段でチケットを切ってくれました。もともと210ペソだった可能性も無きにしも非ずですが、どうなんだろう?いずれにしても、節約できてちょっといい気分でダバオに帰ってきました。

 

(続)