タイのあれこれ

と、フィリピンのあれこれも

南ミンダナオ旅行 (2)

 

ダバオからポロモロックまでは、バスで移動する予定でしたが、友人の友人が送ってくれることになりました。160kmも遠いところまで自家用車で送ってくれるとは恐縮でしたが、ご親切に甘えさせてもらいました。道中は、峠を越えたり海沿いを走ったりと、なかなか景色のいい道でした。道中の露店で珍しい果物を買いました。

マランと呼ばれています。傷みが早いので、収穫できる地域だけで消費されています。話には聞いたことがありましたが、見たのは初めてでした。味は、ややランカ(ジャックフルーツ)の風味があり、とてもミルキーで、甘く、一度食べ始めると止まらないおいしさでした。果物なのに、ミルクプリンのような味がして、熱帯の果物ならではの濃厚な風味があるもののドリアンほど濃厚過ぎず、日本人にも比較的食べやすい果物でした。熟すと、外側の黄色い皮のような部分が簡単に手で向けるようになります。この時買ったほかの実は、まだ固くて手でむけなかったのですが、3日後には、もう中の可食部から果汁が染み出してきていました。その状態でバスに乗ろうとしたら、車掌さんに止められ、車内に持ち込まずにバスの下部の荷物入れに入れるように言われました。ドリアンが持ち込み禁止にされるのと似た対応で、やはり傷みが早くて傷むとニオう果物と認識されていると感じました。

ポロモロックで再会した友人は、60代の女性です。情が厚くておしゃべりで冗談好きなおばさんで、私たちがバンコク滞在中にいろいろと接点があったので、ぜひフィリピンでまた会いたいと思っていました。家政婦として海外出稼ぎが長かった彼女ですが、年を重ねることにあまり条件の良い仕事はなく、がっちり貯金できたというよりは、シングルマザーだったこともあって子供の学費と家族の生活費を稼ぎ出すのが精いっぱいだったようです。子供たちはそれぞれ独立して家族を持っていて、彼女は一人で住んでいました。フィリピンに来てみて分かったことですが、身を粉にして海外で働いて、帰ってきたらまた独りぼっちみたいなケースが結構あり、OFWあるあるなんだなぁと感じました。

彼女の家に泊めてもらいましたが、出稼ぎの人にありがちな豪華な作りの家ではなく、シンプルですが機能的な作りの家でした。家は、ホールのように長方形の平屋のワンフロアになっていて、屋根は片流れ、コンクリートの壁で軽量な鉄骨の骨組みの屋根を支えて、部屋の中は柱はなし、木製の間仕切りで部屋を作っていますが、天井まではつながっておらず、子供部屋のデザインのような感じで、家にいる人たちのゆるやかな一体感があって、なかなかいいお宅でした。

ポロモロックに2泊させてもらったのですが、とても住みやすいところでした。物価が安い、魚がおいしい、意外に涼しい、みんな優しい!次の記事で紹介したいと思います。

 

(続)