タイのあれこれ

と、フィリピンのあれこれも

その時○○が動いた

 

先週の金曜日の朝歯を磨いていた時、左上の手前の方の奥歯に痛みが走りました。ん?数日前に、左下の手前の方の奥歯でしみるような痛みがあったのですが(多分知覚過敏)、それとは違う感覚の痛みでした。恐る恐る歯を触ってみると、ぐらぐらしているというほどではありませんが少し歯が動くような感触がありました。以前に治療した歯だったので、詰め物の寿命かなと思い、すぐに歯医者の手配をしました。病院嫌い、特に歯医者は大嫌いですが、放っておいても治らないのはさすがに50歳ともなると分かっており(笑)、覚悟を決めて妻に通報して、プエルトプリンセサでアメリカ人のご主人さんを持つ友人のフィリピン人に、歯医者さんを紹介してもらいました。

海外生活で一番困るのは、病院です。タイ・バンコクにいた時は、社会保険の仕組みで指定医が決まっており、保険が使えるのはその病院だけなので、基本的に選択肢はありませんでした。8年間で3回くらい歯の治療とクリーニングを受けましたが、地元の人に評判のいい病院で、おじさんの歯医者さんもまあまあ丁寧で、英語が通じるし、1回の通院でほぼ全部の治療をしてもらえるし、クレジットカードで支払いができるしと、ある意味では日本よりいい環境で治療してもらえました。(値段はびっくりするぐらい高かったですが。)しかし、ココはフィリピン、銀行も病院もない田舎町に住んでいて、歯の治療を受けるというのはなかなか恐怖感があります。フィリピン人にとっては、歯の治療=歯を抜くというのが一般的で、腫れ上がって痛くてどうしようもなくなってから歯医者さんに行くというのがよくある話です。歯医者さんへはバイクを借りて行ったのですが、友人に歯医者に行くと話したところ、「歯を抜いた後にバイクの運転できる?」と真面目に心配してくれました(笑)フィリピンで初めてかかる歯医者さんですので、お金はかかってもいいので、リタイアしたアメリカ人がかかる歯医者さんを紹介してもらおうと思い、友人のつてで予約をしました。

次の週の火曜日、歯の痛みを感じて4日後に歯医者さんにかかるという、私的にはものすごい英断で歯医者さんに行きました。教えてもらったストリートを往復したのですが見つからず、地元の人に何人か聞いてたどり着きました。場所は、オールドマーケットのすぐ近くで、かなり庶民的なエリアです。クリニックに入ると、すでに2人先客がいましたが、取り立ててお金持ちという感じでもない人でした。受付で予約している旨を話すと、先に待っている人がいるので、ここに名前を書いて待っていてくださいねと言われ、先着順に治療している様子でした。思ったより庶民的なクリニックで、地元の人たちが普通に利用しているようで、ちょっと予想とは違いました。派手なピックアップを乗り回しているあのアメリカ人が、この歯医者さんにかかっているのかと思うとちょっと意外でした。ま、しょうがないですね。

待つこと2時間強。いよいよ名前が呼ばれて、診察が始まりました。状況を説明し、ほぼイソジンの色と味のうがい薬でうがいした後、治療用のいす?ベッド?に寝かされ、見てもらいました。「あ~、これは材質が違いますね」と治療している歯を見ての先生の第一声で、大丈夫かなと思いましたが、「治療しているところは問題ないです」とのことでした。そっか、詰め物の問題じゃないのね。でも、歯がちょっと動いた感触がしたんだけど?と思っていると、「歯も問題ないです。歯茎のせいですね。一応Xレイを取りましょう」ということになりました。え、ってことは、これは、うわさでは聞いていた歯槽膿漏っていうやつですか?歯はきちんと磨いて、韓国製のいい歯磨き粉も何年も使ってきたんですけど。。。Xレイの写真では、歯の脇のポケットの部分がしっかりと黒く映っていました。ああ、これが歯周ポケットか、確かに骨が薄くなってるなぁなどと、ポカーンとなりながらも冷静に考えている自分がいて変な気分でした。歯槽膿漏というと、歯茎が腫れるとか、血が出るとか、冷たいものがしみるとかそういう印象がありましたが、私はそういうのは全くありませんでした。そういう症状がなくても進行するんですね。最後に骨が溶けているパーセンテージを聞いた時は、あらあらやっちまったなぁ、という感じでした。くすん。

治療自体は歯石除去のみで、歯を抜かれることもなく、治療費も友人紹介割引適用の800ペソで、思ったより安く済みましたが、全快は期待できない状況のようで、痛くはないが心が重い帰り道でした。歯医者さんで使っているマウスウォッシュの購入を勧められましたので、帰りに薬局で購入してきました。

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有効成分のクロルヘキシジングルコン酸塩が0.12%含まれているとのこと。日本で売られている洗口液は0.05%とのことですから、2.4倍も強いっていうことですよね。凄いです。この年で「お口くちゅくちゅ」をするとは思いませんでしたが、もっと早い時期からしてた方がよかったのかも。というか、ちゃんと歯のクリーニングを受けていればよかったですね。思えば、最後に歯医者さんで歯石取りをしてもらったのは、タイを離れる半年前くらいでした。ちょうどタイを離れる1,2週間前に、次のクリーニングの予約確認の為に歯医者さんから電話がかかってきたのですが、断ってしまったのを思い出しました。ということは最後のクリーニングから2年くらい経っていたってことですね。う~ん、後悔先に立たずです。本当に。

ということで、松平アナの低音の効いた声が聞こえてきそうなタイトルを付けましたが(笑)、皆さん、歯が動く前に歯医者さんにかかりましょう~