タイのあれこれ

と、フィリピンのあれこれも

「お客様」という感覚のないセキュリティー

 

ぼったくりタクシーにイライラさせられ、

うんざり気味で空港に到着しました。

 

そして、

空港でも、

また嫌な思いをすることになりました。

 

空港に入る際に、

パスポートと搭乗券の提示を求められ、

さらに、

荷物のセキュリティーチェックが必要です。

 

荷物を、

X線で透視する機械に通すのですが、

ここで問題が発生しました。

 

私たちの荷物を通した後、

荷物を持っていこうと床に荷物を降ろすと、

セキュリティーの人が、

 

「中身がよく見えない」

 

と言ってきました。

 

んー

 

日本では、

あまりないクレームですよね。

 

ちょっと苛立っていたので、

不機嫌そうに、

 

「中身を見たいの?」

 

と言ってしまいました。

 

売り言葉に買い言葉、

という感じでしょうか、

そのセキュリティーは、

 

「ああ、

見せたい気持ちがおありのようですので、

見せていただきますよ」

 

とのこと。

 

しかも、

「荷物を台の上に載せてください」

と言ってきました。

 

私:「あなたたちが見たいといったんでしょ、あなたが載せてくださいよ」

セキュリティー:「あなたの荷物ですから、あなたが載せてください」

私:「それはあなたの仕事でしょ。どうぞ載せてくださいな」

 

若いセキュリティーは、

業を煮やして、

上司を呼びました。

 

セキュリティー:「ボス、この人は自分の荷物を載せたくないって言うんですよー」

 

ははあー めんどくさい。

 

私:「そんなこともしてくれないの(といって荷物を載せる)」

セキュリティー:「自分でできるじゃないですか」

セキュリティー:「ベルトも外して」

私:「あんたがしなさいよ」

セキュリティー:「あなたがしなさい」

 

うううう。

なんとも嫌なセキュリティーたち。

 

いやいやながら、

ベルトを外して中を開けているうちに、

最初に応対した2人のセキュリティーはいなくなり、

スーパーバイザーっぽい人が出てきました。

 

セキュリティー:「果物は入っていませんか?」

私:「それは禁止でしょ。知ってますよ。入っていません。」

セキュリティー:「この瓶は何ですか?」

私:「お酢ですが。」

セキュリティー:「ああ、お酢ですか。お酢は禁止されているんですよ。」

私:「え?普通にスーパーで買ったやつですよ。封もされてますし。」

セキュリティー:「でも、お酢はお酢ですからねー」

私:「この前は、何も言われませんでしたけど」

セキュリティー:「見つけてしまいましたのでね‥‥見送りの方はいらしゃいますか」

私:「いませんよ。本当にだめなんですか?」

セキュリティー:「お酢は、腐食性がありますから」

私:「は?食用の、普通のお酢ですよ?

  このお酢の瓶が割れたら、飛行機が溶けるとでも思います?」

セキュリティー:「‥‥」

私:「ここで取り上げて、あなたたちが捨てるんですか」

妻:「どうせ彼らが持って帰るのよ」

セキュリティー:「パックに入れて、保管いたします。」

私:「で、その後は?」

セキュリティー:「私は知りません」

私:「知らない、だってさ」

セキュリティー:「持込が禁止されている物のリストをお見せしましょうか」

私:「いいでしょう。持ってきてください」

 

メンドクサイ!!!!

 

袖の下が欲しいなら、

さっさとそう言ってくれ!!!!

 

しばらくして、

セキュリティーが帰ってきました。

セキュリティ:「サー、これがリストです」

        「こちらが機内持込の欄、こちらが預け入れ荷物の欄です」

        「ビネガーは、ご覧の通り、どちらも "No" になっております」

私:「備考欄には、"refer to airline" 航空会社に参照する、と書いてありますね」

セキュリティー:「そ、そうですね」

私:「では、航空会社のカウンターに行って、聞いてみましょう」

セキュリティー:「そうですか。分かりました」

 

こちらも、

もう引けなくなってきました。

 

荷物を全部カートに積んで、

航空会社のチェックインカウンターに行きました。

 

カウンターには、

チェックインの荷物の予約をしてあった、

妻に行ってもらうことになりました。

 

しばらくして、

セキュリティーと妻が帰ってきました。

 

セキュリティー:「持ち込んで良いことになりました」

私:「そうでしょうー」

セキュリティー:「あなたたちの乗る小さな航空会社は承諾しましたが、

         デルタ航空などの航空会社では、少量でも禁止なんですよ」

私:「そうですか。それではあなたに聞きます」

  「今回のことで、どんな教訓を学びましたか?」

セキュリティー:「‥‥」

私:「直ぐに禁止だ禁止だと言うべきではありません」

セキュリティー:「いや、それが私の仕事ですから‥‥」

私:「そうですね。あなたは職責を果たしました。ですから、”good job” でしたね」

  「しかし。”航空会社に参照”と書いてあったことをお忘れなく。」

  「それも、あなたの仕事です。」 

  「はい、もうあなたの仕事は終わり。もうあっちに行ってくれます?気分が悪いから」

 

はああああああああ、もううううううううう。

 

ナンだ、この国は?

 

「自分は、

国際空港の、

セキュリティーのスーパーバイザーなんだ」

 

という、

自分の方が偉いという雰囲気がぷんぷんしてました。

 

まあ確かに、

この国では、

こういう堅い仕事に就いているというのは、

一握りの人でしょうし、

ある意味でステータスがあるのでしょうが、

それにしてもねー

 

お客様を大事にしようという、

そういう考え方が、

まだまだ定着していないんでしょうね。

 

が、しかし。

 

こちらにも、

ちょっと反省するべきところがあります。

 

「痛みを生じさせる言葉は、怒りを引き起こす」

 

という言葉がありますが、

ちょっと私の言い方が悪かったですね。

 

セキュリティーの感情を害してしまいました。

 

おかげで、

危うくお土産が没収されてしまうところでした。

 

嫌な思いもしましたし。

 

そして、

お酢の持込が制限されているというのは、

知りませんでしたね。

 

次回は、

‥‥どうしようかな。