タイのあれこれ

と、フィリピンのあれこれも

ぼったくりタクシー

 

旅行の報告を書いていきます。

 

まずは、

嫌な思い出から。

 

早く吐き出したいので(笑)

 

外国人を乗せると、

タクシードライバーが、

法外な値段を吹っかけてくる、

というのはよく聞く話です。

 

私も、

こちらでは、

ぱっと見が外国人のようで、

(色白なもので‥)

なかなかすんなりとタクシーに乗れません。

 

空港とバスターミナルまでは、

タクシーに乗ることになるのですが、

それほど遠くないため、

ドライバーは、

メーターを使いたがりません。

 

「○○円でどうだ?」

 

というふうに、

交渉で、

金額を先に決めて、

それからお客を乗せたがります。

 

こちらとしては、

安く済ませたいのと、

ぼったくられたくない気持ちがあるので、

メーターを使ってくれるタクシーを探します。

 

これが、

めんどくさいし、

暑いし、

しつこいタクシーを振り切るのも一苦労だしで、

なかなかの大仕事です。

 

帰国の際、

バスターミナルで降りて、

いよいよタクシー探しました。

 

バスターミナルには、

タクシーに乗せようという客引きがたくさんいます。

 

もちろん値段は交渉制。

 

客引きは、

うまくお客を捕まえると、

ドライバーからチップをもらえるという仕組みです。

 

メーターの3倍から5倍くらい、

平気で吹っかけてきますので、

絶対に乗りたくないパターンです。

 

彼らをあしらい、

通りに出て、

少し歩きます。

 

100メートルくらい歩いて、

交差点を一つ超えると、

空港までの近道があるので、

そこを走ってくれる、

流しのタクシーを拾います。

 

うまい具合に、

最初に停まったタクシーが、

メーターを使ってくれるというので、

それに乗ることにしました。

 

しかし。

 

それが、

悪質なぼったくりタクシーでした。

 

最初は、

特に問題なく、

遠回りもせずに、

近道を使って、

空港目指して走り出しました。

 

私:「メーターを使ってくれるタクシーがすぐ見つかって良かったよ」

ドライバー:「客引きのやつらは高いからね」

私:「そうそう、平気で300とか500とか言ってくるからね」

 

ここまでは、

問題ありませんでした。

 

ところが、

私の次の言葉で、

ドライバーの表情と声が一転します。

 

私:「だって、メーターで行けば75とか85で行くからね」

 

ドライバー「はーっ?メーターでも175とかかかるよ」

私:「え?なに言ってるの?毎年あそこからタクシーに乗ってるけど、そんなもんだよ」

ドライバー:「いやいやいや。100なんてことはありえないね」

 

なんだ、このドライバー?

 

と思って、

メーターに目をやると、

乗ってちょっと走っただけなのに、

すでに100を超えていました。

 

私:「おいおいおい。このメーターはどうなってるんだ?まだ走り始めたばっかりだぞ」

ドライバー:「新しく封をしたばかりですよ」

私:「これは壊れている。車を止めてくれ」

ドライバー:「ここから歩いていくんですか?」

私:「いいから、とにかく車を止めるんだ」

 

それでも、

なんだかんだゴネて走り続けるドライバー。

 

しかし、

力を込めて私が言った次の一言で、

ドライバーの表情が変わりました。

 

私:「このメーターは壊れているね。そうでなければ、あんたの頭が壊れてるよ」

 

こちらの言葉で、

「頭が壊れている」

というのは、

典型的な悪口なのですが、

これを聞いて、

ドライバーは一瞬感情的になり、

そして、

「この客は普通の外国人と違う」

と気が付いたようです。

 

しばらくの沈黙の後、

ドライバー:「あなたは韓国人?」

私:「それとメーターのことは関係ないでしょ。とにかくこのメーターは壊れるよ」

 

ここからは、

完全に私のペース。

 

私:「こういうことをしてて、神様は怖くないの?」

ドライバー:「‥‥」

私:「神様は、全部お見通しなんだよ。自分の心をよく調べてみな。」

ドライバー:「(メーターは新しい、ボクはこのタクシーのオーナーじゃないなどと、文句を言っている)」

私:「あんた、自分が何を言っているか、分かってるの?」

私:「他の外国人は払うかもしれないけど、ボクは払わないからね」

 

とごちゃごちゃ言っているうちに、

ドライバーは、

 

「それじゃ、100でいいよ」

 

と言いました。

 

ま、

この街では、

ドライバーは、

まずお釣りをくれませんから、

メーターで75,85でも、

支払うのは100ということがよくあります。

 

ということで、

とりあえずは、

ぼったくられずに済んだ形です。

 

そうこうしているうちに、

タクシーは、

空港の出発口に到着。

 

わたしが、

トランクから荷物を出している間に、

ドライバーは、

妻に公式レシートを渡したそうです。

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この国で、

タクシーのレシートって、

初めて見ましたね。

 

「苦情があるならここに連絡して」

 

と、

ドライバーは言ったそうです。

 

最後の最後まで、

往生際が悪いドライバーですね。

 

100しか払っていないのに、

こんなレシートを出してきて、

どうするんでしょう?

 

ただ、

このレシートを見て、

はっきり分かりました。

 

このメーター、

細工がされています。

 

レシートの真ん中より少し下を見ると、

スタートが4時11分、

終わりが4時19分、

止まっていた時間が37秒となっています。

 

そうですね、

その時間は正確だと思います。

 

ただ、

走行距離は?

 

9.3km!

 

早朝とはいえ、

街の中を、

実質7,8分で、

9.3キロ走るって、

ありえない!

 

家に帰ってきて、

グーグルマップで走行ルートのキロ数を調べてみると、

5.1kmでした。

 

ははは。

 

明らかにおかしいですね。

 

ていうか、

以前私は、

そのバスターミナルから空港まで、

歩いたこともあります。

 

荷物を持って歩いても、

1時間半もかかりませんでしたから、

その距離が、

9キロ以上なんて、

ありえないですよねー

 

メーターに、

どんな細工がしてあるのか分かりませんが、

どうやら、

走行距離を伸ばせるようになっているみたいですね。

 

「メーターがおかしい」

 

そう気づいたのは、

ある交差点を曲がっている時でした。

 

交差点で曲がっている間に、

2,3回、

メーターの金額が、

ぱっ、ぱっ、ぱっ、

と上がったんです。

 

えええっ? と思いました。

 

その後、

まっすぐの道を走っている時は、

そんなに早く上がらなかったんですよね。

 

どういう細工なのかな?

 

走り出してしばらくして、

ある特定のキロ数の時に一気にメーターが回るようになっているのか、

それともドライバーの手元に「早送りボタン」のようなものがあるのか。

 

いずれにしても、

メーターが当てにならないというのは、

困ったもんですねー

 

というわけで、

なんとも嫌な思い出の、

ぼったくりタクシーでした。

 

別に、

このメーターの金額を払っても、

日本円にすれば、

差額は100円もないんです。

 

貧しい彼らへの「施し」として、

払うという人もいるでしょう。

 

ただ、

気持ちが悪くないです?

 

ぼったくられているっていうのが。

 

そして、

誰かが払ってしまうと、

タクシードライバーが味をしめて、

またぼったくろうとするわけです。

 

私的には、

絶対払いたくないんですよねー