捜索活動

 

少し落ち着いてから、

まず妻に電話しました。

 

妻がすぐに最寄りのバス停に行ってくれれば、

私が降りたバスに乗れると思ったからです。

 

電話で、

バスの系統番号と色、

車掌さんと運転手さんの服装、

私が座っていた場所を教えて、

その系統番号のバスがきたら、

とりあえずバスに乗って、

車掌さんに、

落し物の iPhone が届いていないか、

尋ねてもらうことにしました。

 

妻は、

事の重大さを理解したようで、

さっそく動いてくれました。

 

仕事の昼休みに、

妻から写真入りのレポートが届きました。

 

妻は、

タイ語が分かる友人に電話で連絡を取り、

直接電話を車掌さんに内容を伝えてもらったそうです。

 

しかし、

妻が最初に乗ったバスでは、

ないと言われたとのことでした。

 

それで、

バスを降り、

次、また次に来るバスというように、

何台かのバスの車掌さんに質問してくれました。

 

しかし、

結果いずれも「なし」。

 

それで、

とりあえず断念して、

スーパーで買い物を済ませ、

帰りにまた同じ系統のバスに乗って帰ったそうです。

 

その時に妻が撮った写真に、

私が見たのと同じ車掌さんが写っていました。

 

つまり、

妻が帰りに乗ったバスが、

ちょうど私が iPhone を落としたバスでした。

 

私が降りた後、

そのバスは反対の終点まで行き、

折り返して来て、

それから妻が乗ったということになります。

 

地図で見たところ、

バスは、

私が降りたところから、

全体の路線の3/4往復分ぐらい走っていました。

 

妻は、

その車掌さんに、

iPhone の忘れ物が届いていないか聞いてくれましたが、

ないという返事だったとのことです。

 

ただ、私が座っていたあたりの場所は、

お客さんが座っていて、

恥ずかしくて探していないとのことでした。

 

うーん、残念。

 

しかし、

可能性が全くなくなったわけではありません。

 

妻が撮った写真には車掌さんが写っていますので、

写真から私が乗ったバスが、

特定できるかもしれません。

 

それで、

仕事が終わったあと、

少し歩きますが、

バスの折り返し地点まで行って、

そこで、

到着するバスをチェックしている人に、

何か落し物の情報がないか聞いてみることにしました。

 

仕事が少し長引き、

事務所を出たのが現地時間の午後8時ちょっと前でした。

 

8時20分過ぎに、

折り返し地点に着きましたが、

いつもバスの番号をチェックしている人は、

もういませんでした。

何と言っても、

お正月の三が日みたいな日ですからね。

 

仕方がないので、

来る時に乗った同じ系統のバスに乗るために、

そこでバスを待ちました。

 

1時間以上待って、

バスが来ました。

 

残念ながら、

朝乗ったバスではありませんでしたが、

何か手掛かりはないかと思い、

車掌さんに、

妻が撮った写真を見せました。

 

そして、

「このバスの番号が分かりますか?」

と聞いてみました。

 

すると、

車掌さんは、

私の iPad を手に取り、

運転手に見せにいきました。

 

2人でいくらか話したあと、

車掌さんが戻って来て、

しばらく私の前で考えてから、

 

「フィフティーン」

 

と言いました。

 

「シップハー?」

と、

タイ語で確認したところ、

首を大きく縦に振りました。

 

念のため、

iPad の電卓で、

「15」

を入力してみせると、

 

「イェース」

という返事が返ってきました。

 

よっしゃー

バスの番号は特定できました。

 

色々なものを使っての異文化コミュニケーションが功を奏しました。

 

今日、

まだこのバスが走っていて、

もう少し待てば乗れるかどうかを聞くため、

 

「フィニッシュ?」

 

と尋ね、

「今晩まだそのバスに乗れますか?」

と英語で質問しながら、

バスを降りて時計を指差してまた乗る仕草をすると、

 

「トゥモロー」

 

という答えが返ってきました。

 

バスの車掌さんで、

これだけ英語が分かる人は珍しいです。

 

肝心の iPhone も、

妻がバスを降りた後に落ちているのが見つかった可能性がありますし、

折り返し地点の事務のおばさんが預かってくれている可能性もあります。

 

捜索を続けたいと思います。