向こうのタクシーにも、
一応メーターはついているのですが、
それを使おうとしないドライバーも結構います。
特に、
外国人だと分かると、
途端に料金は交渉制になったりします。
私など、
一目見て日本人(または韓国人)だということが分かるようで、
これまでも結構いやな思いをしてきました。
バスターミナルに着くと、
そこにはタクシーの客引きがたくさんいます。
「タクシー?」
「タクシー!」
と、
どんどん声をかけられます。
振り切って通りに出ると、
今度は道を走るタクシーが、
クラクションを鳴らしながら道端に停まって、
「タクシー、タクシー!」
と呼びかけてきます。
ここから、
料金の交渉がスタート。
「メーターを使ってくれるか?」
「もちろん」
「空港まで行きたいんだけど」
「それなら○○円だね」
「それは高いよ」
「じゃ××円にまけるよ(とたんに3割引くらいになる)」
「だめだめ。メーターを使ってくれる?」
「△△円でいいじゃない(最初の半額くらい)」
「いやいや。それじゃバイバイ。」
こんな感じで、
メーターを使ってくれるタクシーを捕まえるまで、
結構めんどくさいんです。
素直に言えば、
緊張するし、
若干怖い。
早朝4時頃でこっちは一人ですから。
まあ、
最初に向こうが言ってくる値段を払っても、
日本円にしたら5‐600円なので、
たいした額ではありません。
ただ、
メーターで乗る3倍とか5倍の料金を、
平気で吹っかけてきますからね。
それを知っててタクシーに乗ったら気持ちが良くないし、
なにより一度払うと、
日本人は金を払うと思われますから、
(もう思われていますけど)
ささやかな抵抗をしているわけです。
こんな感じで、
これまでは、
タクシーに乗る前に、
少なくとも4,5台は断ってきました。
しかし。
今回は、
最初のタクシーに乗れました!
とても感じの良い運転手さんで、
すぐにメーターを使ってくれました。
車中でも話がはずみ、
自分はこれまである家族のお抱え運転手だったこと、
そこで16年働いたこと、
タクシーの運転手になってからは2年しか経っていないこと、
子供はたくさんいるが(恥ずかしがって人数は言いませんでした)、
全部の子供を“ハンドル1つで養ってきた”こと、
前のオーナーは大変いい人で、
結婚式の費用をみんな出してくれたこと、
この車は中国製だが、
燃料が軽油なので安く済むこと、
だから料金は交渉制じゃなくていつもメーターを使っていることなどなど、
いろんなことを話してくれました。
みんな、
こういうドライバーさんばっかりだと良いんですけどねー
気持ちよくタクシーに乗れたので、
お釣りの端数はチップとして差し上げました。
こういうのが本当のチップですよねー